昔からある薬剤ミノマイシン
様々な感染症に人は感染します。
肺炎や気管支炎といった呼吸器感染症で処方されるものと思いがちですが、実は他科領域でも広範囲に使用されている感染症治療薬です。
ミノマイシンにはカプセル・錠剤・顆粒・点滴静注用があり、疾病・症状・用法・容量・年齢によっても処方されるものが異なります。
この薬剤はテトラサイクリン系の抗生物質で、多くの細菌の増殖抑制に有効として重宝されています。
この薬剤は、昔からある薬剤で薬価も低くテトラサイクリン系でしか抗菌できない細菌も未だ多く存在するため、現在も根強い人気で使用されています。
昨今異常流行したマイコプラズマ肺炎などは、ペニシリン系やセフェム系の効果が薄く、ミノマイシンが非常に有効です。
また、抗菌力も強く薬剤耐性菌が少ないのもメリットとしてあげられます。
非常に重宝されている薬剤ではありますが、忘れてはいけないのが副作用です。
どの薬剤にも副作用が存在するため、医師の用法・用量をしっかり守ったうえで使用することが重要です。
用法・容量として、内服薬を大人に処方する場合、初回100〜200mgで処方し12〜24時間毎に100mg内服します。
小児の場合は、1日2〜4mg/kgで処方するため適正な体重を確認した上で処方されます。
細菌を抑制する抗生物質です。服用の際は水を多めにして飲んで下さい!
静脈注射用薬剤は、経口投与が不可能・救急の場合に使用し処方容量は、初回100〜200mgで処方し12〜24時間毎に100mg使用します。
その場合、本薬剤を電解質液など100〜500mlに溶解した上で使用する必要があります。
稀に、点滴施行中に血管痛を訴える場合もあることを説明しておくとなおよいです。
副作用として、
@嘔気・嘔吐・腹痛・食欲不振などの消化器症状が現れる人がいます。
その場合、必要によっては症状に応じた対症療法が行われます。
対症療法も併せ治療を行ったうえで症状改善が認められない場合は、中止されることもあります。
A歯の成長期である8歳以下の小児に対しては色素沈着(黄染)があるため、多剤で効果がない場合や重症感染症を除き避けるべきです。
色素沈着の可能性がある処方期間として、2週間以上使用すると可能性は高くなります。
Bめまいを起こすことがあるので運転や高所作業などは控える必要があります。
その他にも、どの薬剤にもいえますが、消化器症状・呼吸器症状・肝機能障害・意識障害・皮膚・ショック・血液障害・腎障害など起こす可能性もあります。
併用に関する重要な注意事項として、カルシウム剤、マグネシウムやアルミニウム成分を含む薬剤、鉄材などと同時に飲むと薬効が低下してしまうので、注意が必要です。
薬剤には色々な副作用や併用・禁忌などがありますので、医師の用法・用量を正しく守った上で使用して下さい。
ミノマイシンとニキビ治療について
細菌によって人間の体には何かしらのトラブルが起きてしまう事は結構あります。
風邪等体調に出る事も有りますが、それだけでなくニキビ等肌トラブルを発生させてしまう事も少なくありません。
例えば肌トラブルの代名詞ともいえるニキビ自体はアクネ菌が繁殖してしまう事によって悪化して行くものですが、しっかりと洗顔をして清潔に保つ等で改善するのが一般的です。
ただしっかりと洗顔をして清潔に保っても、なかなか症状が改善されないことも少なくありません。
そんな時は肌だけで対処するのではなく、体の中からも対応するのが重要です。
そこで良く使われる薬の一つがミノマイシンです。
これは抗生物質の一つで、細菌のたんぱく質合成の動き自体をやめさせようとする働きがあります。
例えばニキビであればアクネ菌が増殖するのも防ぐと言う感じです。
ただニキビだけに使える薬ではなく、大腸菌やその他の細菌感染に関しても使うことができる薬なので、皮膚科だけでなく内科や耳鼻科等でも良く使われるポピュラーな薬となっています。
また薬には様々な種類・タイプがありますが、ミノマイシンは体内吸収に関してかなり良く、効果持続時間も長くなっているのです。
その為薬の服用に関しても回数が少なくて済むので、服用を続けたとしてもそれほど負担にはなりません。
ミノマイシンの副作用
ただ細菌感染に効果が期待でき、ニキビなどの時にも処方される薬なのですが、副作用が出る場合があるので注意しましょう。
主な症状としては頭痛・めまい・吐き気等です。
その人によってどれくらい症状が出てくるかは違いますが、余りにもひどい時は無理せずに休むようにします。
また発疹が出てしまう事も有るので、服用して何かしらの変化があった時は病院に相談する様にしましょう。
ちなみに、ミノマイシンですが誰でも使うことができる薬ではありません。
まず小学生以下には現時点で使うことはできないのと、溶けやすさもあるので、妊娠・授乳中の人には使うことはできない薬です。
それ以外にも高齢者の人等も他の薬を使っていたりする事も有るので注意しましょう。
また服用する時は、出来るだけ水で飲むのがお勧めです。
手元にあるからと、また薬の味を出来るだけ消したいと思って牛乳や乳製品等と一緒に摂ってしまいたくなりますが、成分の吸収率がかなり低下してしまうので注意しましょう。
まずは用量用法を守って、そして服用する時は出来るだけ水で飲むようにするのが重要です。
細菌にはミノマイシン
ミノマイシンは細菌を殺菌してくれる働きがあるくすりです。
病気の原因が細菌の場合に使用されます。
感染症は病原微生物が体内に侵入して、体によくないことをする病気のことを言います。
この病気はハレや発赤を起こして、痛みや発熱を引き起こすのです。
このとき化膿してしまうこともあります。
病原微生物とは細菌やウイルス、カビなどのことを言います。
このくすりが効果的に働くのは、おもに細菌による感染症の場合です。
マイコプラズマやクラミジアの症状改善にも効果があります。
病原菌を消滅させればハレや発赤が収まって、痛みや熱も収まります。
この他にも様々な殺菌に効果があり、多くの病気に使用されているのです。
たとえば慢性気管支炎やクラミジア、そしてニキビ菌を殺菌するときにも使用されています。
マイコプラズマ肺炎の場合は、他の抗生物質が効かない場合に第2選択されます。
感染症ではありませんが、リウマチの方の治療に使われることもあるのです。
ミノマイシンは細菌のたんぱく質の合成を阻止して、その増加を抑える働きがあります。
肝臓病・腎臓病の方は注意!
このくすりはテトラサイクリン系の抗生物質です。
他の抗生物質では効果が出ない、マイコプラズマやクラミジアの細菌に効果があり、マラリア原虫にも効果があります。
抗菌力が強いのが特徴です。
また耐性菌も少ないです。
このくすりを処方してもらう場合、持病や服用中のくすりがある方はしっかりと医師に伝えましょう。
肝臓病と腎臓病の方は、服用の際注意する必要があります。
また高齢者は副作用が出やすいので、医師の指示にしっかりとしたがってください。
ミノマイシンは基本的には乳幼児には使用しません。
その理由は歯の成長期にこのくすりを服用すると、歯が黄ばんでしまう恐れがあるからです。
そのため妊娠中や授乳中も服用を控える必要があります。
飲み合わせに注意しなくてはならないくすりが多くあるのです。
この場合処方されているくすりだけでなく、服用中の市販薬についても医師に伝えることが大切です。
くすりの量は症状や年齢などによっても変わってきます。
そして決められた量をしっかりと飲むようにしてください。
1日1〜2回服用します。
このときコップ1杯の水で飲むのが良いです。
食道や胃を荒らしやすいので、水は多めに飲むように意識してください。
また服用の際に牛乳や乳製品と一緒に飲むのはやめましょう。
くすりの効果が半減してしまいます。
通常3〜4日飲めば症状の改善がみられます。