ミノマイシンという抗生物質
ミノマイシンは抗生物質の一つです。
生体細胞の増殖や機能を阻害する抗生物質は、アオカビによるペニシリンの発見以来、研究が進められました。
ミノマイシンは、ニキビの治療によく使用されています。
そしてこの薬は、マイコプラズマ肺炎に、よく効くのです。
マイコプラズマ肺炎というのは、普通の抗生剤では対処できません。
ただし副作用に注意しなければならず、8歳未満の子供には使用してはいけないのです。
どうしても使わなくてはいけない場合は、少量にしなければなりません。
ミノマイシンの副作用として、量が多いとめまいが起こる場合があり、歯が黄色く着色します。
ちなみに抗生物質の種類は多く、必ず医療用のものばかりとは限りません。
また自然のものと人工の物質とがあります。
医療で使われるものとしては、抗ウィルス薬や抗真菌薬をはじめ、抗がん剤も含まれているのです。
古来から人間は、知恵をはたらかせて様々な道具をつくり、大きな動物達にもうち勝ってきました。
その人間の体を脅かしているのが目に見えない細菌であるという事実に、自然の摂理の不思議さが感じられます。
どのように平和な時代であっても、人は病から逃れることはできません。
そう考えると、おのずから時間の大切さを思い知らされるのです。